食料品消費税「1%」に落とし穴? 相次ぐ値上げに「減税のお得感は1カ月で相殺される」 外食産業への影響も懸念
高市政権が物価高対策として議論を進めている「食料品消費税を1%に引き下げる案」について、メディアや専門家、現場の事業者から同様の「落とし穴」やリスクが相次いで指摘されています。
ニュースや議論で指摘されている主な問題点は以下の3つに整理できます。
1. 「お得感は1カ月で相殺される」と言われる理由
- 相次ぐ原材料高騰:食品メーカーや小売店では、原材料費、物流費、人件費などのコスト上昇が続いています。
- 減税分の価格維持が困難:現行の8%から1%へ下がれば「7%分」の値下げが期待されますが、企業のコスト上昇が続けば、減税されてもすぐに再値上げせざるを得ないため、「減税の効果は1カ月ほどで消えてしまう」と現場のスーパー経営者などが懸念を示しています。高市総理自身も「8%分ぴったり下がるとは考えていない」と慎重な見方を示しています。
2. 外食産業への影響と懸念
- 外食は「10%」のまま据え置き:食料品の消費税が1%に下がっても、外食(店内飲食)の税率は10%のまま維持される見通しです。
- さらなる客離れの不安:自炊(1%)と外食(10%)の税率差が「9%」にまで広がるため、飲食店からは「自炊の方が圧倒的に安くなり、外食への客足が遠のくのではないか」と強い危機感が出ています。
3. その他の「落とし穴」と指摘されている点
- なぜ0%ではなく「1%」なのか:当初は「消費税ゼロ」を掲げていましたが、レジシステムに「消費税率0%」を設定すると、システムエラーで他の商品(酒類など)まで10%で計算されてしまうなどの技術的壁があるため、急場をしのぐために「1%」という中途半端な数字が選ばれた背景があります。
- 2年後の「増税」リスク:今回の措置は「2年間限定」と想定されており、2年後に再び8%へ戻る際、それに見合う賃上げ(所得の増加)が実現していなければ、実質的な「増税」として激しい消費冷え込みを招くリスクが専門家から指摘されています。
- 財源と社会保障への不安:減税による税収減をどう補うのか具体策が乏しく、将来的な社会保障の削減や、別の形での増税(ステルス増税など)に繋がるのではないかという野党や国民からの反発・懸念もあります。
このように、一見すると家計が助かる魅力的な減税案に見えますが、実務的なレジシステムの都合や、継続的な物価高、外食産業へのダメージなど、手放しでは喜べない課題が数多く存在しているのは事実です。
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