NISA対象に「国債」検討へ 片山さつき財務大臣
高市内閣の片山さつき財務大臣は2026年7月14日の閣議後会見などで、NISA(少額投資非課税制度)の投資対象に日本国債(個人向け国債)を追加する方向で検討を進める考えを表明しました。政府・与党は年末の来年度税制改正に向け、具体的な議論に入っています。
主な背景と検討されている内容は以下の通りです。
制度検討の背景
- 個人マネーの呼び込み:日本銀行が国債の買い入れ額を段階的に減らしている中、金利の極端な変動を抑えるため、個人への販売を増やして安定的な国内消化基盤を築く狙いがあります。
- 選択肢の拡大:「金利のある世界」が到来したことを受け、リスクのある株式投資に抵抗がある高齢者や初心者に対し、元本保証のある安全資産の選択肢を広げる意図もあります。
- 政治側の動き:国民民主党が国債をNISAの対象とする法案を参議院に提出したことや、資産運用立国を掲げる岸田元総理との会談、与党内からの要望などを受けて具体化が急がれています。
現在検討されている主な優遇策
1. 利子の非課税化
NISA口座内で保有する国債の利子(通常は約20.315%が課税)を非課税にする。
2. 相続税の減免
国債にかかる相続税の優遇・減免措置などもあわせて視野に入れています。
指摘されている課題(副作用)
- 政策の趣旨とのズレ:NISAは本来、企業へのリスクマネー(成長資金)供給を促す目的があるため、安全資産の国債を組み入れることは「貯蓄から投資へ」の流れを弱めかねないという専門家の指摘があります。
- 公平性の問題:国債だけを優遇した場合に「地方債や社債はなぜ対象外なのか」といった、他の金融商品とのバランスが問題視される懸念が残っています。
片山財務大臣は今後、自民党の小野寺税制調査会長らと調整を進める考えを示しており、年末の税制改正大綱に向けて実効性や規模感が議論される見通しです。
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