避難袋の避難訓練よりも多様化した訓練
今の子供たちも、避難袋(救助袋)を使った避難訓練を行っています。
ただし、昔に比べて実施する頻度が減ったり、全員ではなく代表者のみが体験したりするケースが増えているため、「見かけなくなった」と感じる方が多いようです。現在の状況について、主な理由を3つに分けて解説します。
1. 安全基準の厳格化と怪我のリスク
校舎の窓から地上へ滑り降りる避難袋は、摩擦による火傷や、着地時の捻挫・骨折といった怪我のリスクが伴います。現代の学校教育では児童の安全管理が最優先されるため、以下のような対策が取られています。
- 全校生徒ではなく、高学年の代表児童や教職員のみが体験する。
- 業者が設置した安全なシミュレーターや、高さを抑えた器具で訓練する。
2. 校舎のバリアフリー化と避難経路の多様化
建築基準の変化にともない、現在の学校は以下のような構造的進化を遂げています。
- 外階段やスロープなど、安全で迅速に降りられる避難経路が最初から確保されている。
- 防火シャッターや防火扉の性能が上がり、階段を使って安全に避難できる時間が延びた。
これにより、最終手段である「避難袋」に頼る必要性自体が低くなっています。
3. 多様化する令和の避難訓練
現代の学校や幼稚園・保育園では、消防法や学校保健安全法に基づき、年間11回以上(ほぼ毎月)の避難訓練が義務付けられています。しかし、その内容は以下のように多角化しており、避難袋だけに時間を割けない背景もあります。
- 地震・火災・津波への対応訓練
- 刃物を持った不審者の侵入に備える不審者対応訓練
- 震災後に親へ確実に子供を引き渡すための保護者引き渡し訓練
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