GMO会見 熊谷社長、事態を陳謝 自身のSNS投稿も謝罪 「被害者への配慮欠いた」
2026年11月2日、GMOインターネットグループは、FX関連サービスへの不正アクセス問題に関する記者会見を都内で開きました。熊谷正寿会長兼社長らが顧客情報の流出と資産の消失について陳謝し、詳細な手口や巨額の被害規模、そして全額補償を含む今後の対応方針を明らかにしました。
今回の会見で発表された重要情報を分かりやすくまとめました。
1. 記者会見の要点と社長の謝罪
会見の冒頭、熊谷会長らは「誠に申し訳ありませんでした」と深々と頭を下げて陳謝しました。
- セキュリティ体制の不備を露呈: グループ内のセキュリティ専門会社(GMOサイバーセキュリティ byイエラエ)から事前に脆弱性の指摘を受けていたにもかかわらず、対策を怠っていた事実を認めました。
- 自身のSNS投稿を謝罪: 不正アクセス発覚後に笑顔の写真を投稿したことや、被害者への配慮を欠いた不適切な返信を行ったことを認め、約10秒間一礼して謝罪しました。
- 役員報酬の減額: 熊谷会長の月額報酬を3カ月間、30%減額するなどの処分が発表されました。
2. 不正アクセスの詳細な手口とタイムライン
子会社のGMOインターネットにより、時系列での詳細な侵入経路が明かされました。
- 2026年8月5日: FXの自動売買プログラムを動かす仮想サーバーサービス「お名前.com デスクトップクラウド」のリモートデスクトップ環境に攻撃者が侵入。
- 管理権限の奪取: 最上位の管理者アカウントを窃取され、管理サーバー自体が乗っ取られる。
- 9月20日〜10月14日: 利用者のサーバー(VPS)へ不正なプログラム(マルウェア)が順次配布。同社が異変を察知したのは10月に入ってからでした。
3. 被害の規模と巨額の身代金要求
被害はFX口座の悪用にとどまらず、大規模な脅迫にまで発展しています。
- 対象サーバー数: 影響を受けた可能性のある仮想マシン(サーバー)は計2万6,739台にのぼり、利用者のFX口座のIDやパスワードが不正使用されました。
- 77億円相当の資産破壊: 口座残高がわずか数秒の間にゼロにされるなど、意図的な取引によって顧客資産が毀損されました。
- 5,000万ドルの身代金要求: 攻撃者側は10月21日、情報の非公開やランサムウェア攻撃の停止を条件に5,000万ドル(約79億〜80億円)を要求。同社は犯罪を助長しないという社会的責任から、この要求を永久に拒否する方針を貫いています。その結果、10月27日に顧客情報がネット上に公開されました。
- もう一つの情報漏洩: 別のID管理サービス子会社(GMOグローバルサイン)において、設定ミスにより顧客企業2,492社の4万5,030人分の個人情報が、2017年から約9年間も外部から閲覧可能な状態になっていたことも直前に判明しています。
4. 顧客への具体的な補償・お見舞金方針
GMO側は一律5,000円の初動見舞金で幕引きにすることはないと強調し、以下の包括的な対応を発表しました。
- 不正取引の全額補償: 不正アクセスが原因で生じたFX取引の損失は、全額補償されます。
- 特別お見舞金(情報流出の被害者): 10月27日に犯人側がネット上に公開したデータに自身の情報が含まれていた顧客に対し、内容(区分)に応じて1公開あたり10,000円〜25,000円(上限300万円)の特別お見舞金が支払われます。
5. 犯人特定へ向けた動きと「懸賞金」
同社は犯人の特定や検挙につながる情報に対して、総額100万米ドル(約1億5,000万円)の「GMO サイバー犯罪撲滅・懸賞金」を設けています。
すでに約700件の情報提供が寄せられており、ホワイトハッカーによる解析と合わせて捜査当局(警察など)への協力を進めています。また、政府に対しては新法に基づく「能動的サイバー防御」の適用を緊急要請しています。
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